2003年11月


National Exhibition Centre

CIMG0018.JPG フランス人でフラット・メイトのナヴィードと、共通の友人であるバングラデシュ出身のラシッドとバーミンガム国際空港に隣接するNEC(National Exhibition Centre)へバスで行って来た。

 たくさんの展示会場があったが、主にPC関係の展示場を見て回った。日本の万博などの展示場よりは、かなりくだけた感じで中古品の売買も同じ会場でやっている。僕は、別に買いたいものもなく、会場を彼らと一緒に気楽に見て回った程度だった。純粋にどんな場所か見てみたかったのだ。

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Trinh T. Minh-ha

trinh.jpg Trinh T. Minh-haの論文Ed. Michael Renov Theorizing Documentary 収録、"The Totalizing Quest of Meaning" を読んだ。

過去にも翻訳されたポストコロニアル関係やカルチュラル・スタディーズ関連の論文を読んでいると思うが、一般的な内容だったと思う。今回読んだ論文はかなり映画のあり方に深く踏み込んだものだった。よくよく調べてみると、彼女は名の知れた映画監督でもあるらしい。

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映画と精神分析は同級生

Freud.jpg
論文を読んでいて、こんな下りを見つけた。

"Psychoanalysis, born at the same moment as cinema ,..." 
(精神分析は映画と同時に誕生したわけだが...)

気になったので確認してみる。まず、映画の誕生に関して。Louis LumiereとAugust Lumiere、いわゆるルミエール兄弟が1895年に発明したポータブル・カメラで撮影した作品を同年12月28日にパリのグラン・カフェで上映したのが一般的に映画の誕生とされている。この時に複数の短編映画を上映したが、その中ではLa Ciota(ラ・シオタ駅へ列車が到着する映像を収めたもの)が有名。

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サイバーでクールなカタカナ

最近、ポピュラー・カルチャーにおいて日本語のカタカナをよく見かけるようになった。もちろん、これは映画Matrix(1999)とその続編の影響だろう。黒いディスプレイ上を蛍光がかった反転した緑色のカタカナ文字が垂直にディスプレイの底辺に向けて落ちていく。この映画の代表的な舞台装置だ。 katakana.JPG

また、最近公開されたタランティーノ監督作品KillBill(2003)イギリス国内のポスターにもカタカナで大きく「キルビル」と書いてある。

 この文字が日本語のカタカナだという認識を持っている人は日本人と日本語をわりあい真剣に勉強したことのある人以外にはわからないだろう。

 ただ、ポピュラー・カルチャーの生み出すイメージ(=表象)がわれわれの認識に与えるインパクトはかなり大きい。それは、政治的な意味合いを含むこともあれば、ファッションなどのトレンドを形成する役割を果たす場合もある。

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New Topographics

Robert_Adams.bmp
この言葉は1975年にニューヨークのロチェスターで開催された the International Museum of Photographyで展示を行った若手写真家の写真からWilliam Jenkinsが名づけたものである。まず第一の傾向としては、それまで写真の主流となっていた主観的な切り口から客観的な視点への移動がある。さらに重要なのは、人間の日常や産業などとの関連を意識した社会的な風景写真が多く撮影されたことである。芸術的な写真からは遠く離れたが、逆に地理学者や人類学者などが彼らの写真に興味を抱いたようだ。確かに、都市人類学の資料などに彼らの写真ははうってつけかもしれない。

(写真はRobert Adams,Untitled, Denver,1970-74)

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Robert Carlyle

RobertCarlyle.bmp
先週末にハリウッド映画ではなく、イギリス映画を見よう、ということで渡英して初めて映画のDVDを買ってきてFACE(1997)を見た。

スタイリッシュな映画だったけれど、それほど深みを感じられなかった。そこにはイギリス特有の「労働者階級の人々の希望を見いだせない八方ふさがりの状況」が一つの犯罪を通して描かれていたが、古典的なナラティヴのわりには、メッセージ性も希薄だった。

僕がそこから読みとったのは「イギリス人のまぬけさ」だったりするが、これはおそらく僕が自分の中にある感情によって恣意的に解釈しただけであって、そこを制作者サイドがあえて描こうとしたとはとうてい思えない。

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PhDweblogs

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このウェブログは中途半端にアカデミックな内容が含まれていますが、もっと本格的にアカデミックなコンテンツを読みたい方にお薦めなのがPhDweblogsです。

登録してある世界中のPhd Students(大学院の博士課程に所属する学生たち))のweblogが読めます。

自分の研究領域や関心に近い人のウェブログを検索してお気に入りに入れて時々閲覧するだけでもいろいろと刺激になりそうです。


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Lord Mayor

council.JPG夕方から、ロータリークラブのイヴェントで、他の奨学生と一緒にシティー・センターにあるCouncil Houseに行って、バーミンガムのLord Mayor(市長)に会ってきました。握手をして、簡単ではあるものの実際に話もする。

また、バーミンガムの栞とバッジを記念にもらいました。栞には、有名なバーミンガム出身者が何人か記してあり、蒸気機関の開発者James Watt(1736-1891)の名前をそこに見つける。そんなことは全然知らなかった。

Councilというからには議会なので議会場を市長に案内してもらい、集合写真の撮影後、市内のバーに移動して食事後、解散。フラットに戻った後はFilm&Visual Cultureクラスのリーディングの続きをする。


Queer Studiesの基礎(歴史編)

queer.gif
同性愛者の存在が近代になって認知されたのは1869年で、スイス人医師Koruly Maria Benkertが”homosexuality”という用語を初めて使った。しかし、19世紀において、同性愛者はある種の病気としてしか見られていなかった。英語圏でhomosexualityという言葉が広く使用されるようになったのは、1890年代以降だという。同性愛者の人口などの統計にアクセスしたわけではないので、なんとも言えないが、彼らの存在は社会的認知を受けるほど大きなものにはなっていなかったようだ。もしくは、単に存在そのものがheterosexualな体制や制度に脇へ追いやられていただけなのかもしれない。

彼らの存在が、急に大きくなったきっかけは第二次世界大戦だという。この時、兵士や看護婦など、それぞれが同姓だけのバラックやキャンプで生活を強いられることが多く、その中で自分の中の同性愛的な傾向に気づいていった者が多いという。

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reappropriation、読みかえ

queerのようにもともとネガティヴな意味合いを持つ単語が、当事者によってポジティヴな意味合いを吹き込まれて、意味が広がったり違う意味を持つようになることはreappropriationと呼ばれている。文字通り訳せば「最適用」ということになるが、僕は個人的には「読みかえ」という風に頭の中で処理している。

たとえば、黒人たちが聖書を読む際、オリジナルの文脈ではもともとblackという形容詞はあまりいいニュアンスを持たされていなかった。しかし、一部の黒人達はそれを「美しい」とか「強い」といったニュアンスをこめながら解釈していき、blackという言葉を「読みかえ」、意味を転倒したり、違った意味合いを持たせたりすることで、そこに自分の新たな居場所を見つけたり、ポジティヴな意味合いを構築していったのである。


Queerについて学習中

swoon.bmp
授業に関連してqueer関係の文献や記事を読んだり、ネットで関連情報を調べてみた。ワシントン州立大に交換留学していたときに、queerやgender関連の授業があって、のぞいてみようかな、と思ったこともあったけれど、最終的には履修しなかったし、聴講にも行かなかった。というわけで、queer関連の勉強をするのは初めてで、まだ自分の中で整理がついていない。

まず、ベーシックな情報の整理から。Queerというのはもともと「奇妙な」「変わっている」という意味でのネガティヴな意味合いを持つ単語である。また、ホモセクシュアルな男性だけをもともとは指して使われていた言葉だが、さまざまな研究者やレズビアン・アーティストたちがポジティブな意味合いを吹き込んでいき、その中でqueerという言葉は男性だけではなく女性のレズビアンをも指し示すようになった。そして、queerのセクシュアリティー、ジェンダー、アイデンティティなどに関して、近年になって活発で真剣な議論がなされるようになってきた。

とりあえず、後で自分に役立ちそうなものでインターネット上に出ているものを以下にポストしておきます。

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Vanley Burke現る

VanleyBurke.bmp
The City in European and American Photographyの授業に、著名な黒人写真家Vanley Burkeがやってきた。

彼が提出したイメージの重要性に関してはStuart Hallなどをはじめ、多くの研究者が言及し、論じている。なぜか。彼は世間に流布するいわゆる黒人ステレオタイプとはまったく別個のオルタナティヴにあたる黒人表象を提出し続けてきたからだ。

黒人ステレオタイプとは、いわゆる白人社会が好んで構築してきたし、われわれ日本人もメディアなどを通じてそれを共有していると言っていい。たとえば、暴力的、貧しい、犯罪に関与しやすいなどといったものはその代表だろう。ステレオタイプは極端な人間像を提出する。黒人の場合、ストリート・ギャング、ドラッグ・ディーラー、スポーツ選手、コメディアンといったものが代表的だろう。

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KOBENA MERCER

kobmercer.bmp最近、大学院の授業関係でこの人の論文を読んだが、なかなか鋭い意見の持ち主である。かなり有名な黒人文化批評家なのだが、実を言うとバーミンガムに来るまで名前すら聞いたことがなかった。

彼のWelcome to the Jungle: New Positions in Black Cultural Studies所収のReading “Racial Feminism: The Photographs of Robert Mapplethorp” はかなり興味深い論文だ。白人の写真家で好んで黒人の肉体を撮影していたRobert Mapplethorpに関する過去の論文と、MapplethorpがAIDSで死に、それを機に彼がゲイだった事実を知ったことで、大きくセクシュアリティやまなざしの問題に関して大きく視点を修正した論文が並置されている。

 彼の研究のキーワードはBlackness, Black Identity, Sexuality, and Representationといったところか。

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Market Harborough

bycicle.JPG朝、起きてjohnと一緒に犬のCharlieの散歩に出かける。小さな湖べりを半周して、運河沿いに走る小道を歩く。昨日の夕方、強い雨が降ったので若干ぬかるんでいた。

朝食の後、オーストラリアで開催されているラグビーのワールド・カップの準決勝、ニュージーランド対オーストラリア戦を三人でテレビ観戦。当初の予想はいわゆるオール・ブラックスのニュージーランドが勝つのではないか、ということだったがオーストラリアのワラビー軍団が勝利。サッカーを見ていると、けっこう実力の差がはっきり出るゲームが多いが、ラグビーの場合、早めにうまく流れにのったほうが勝つ可能性が多い気がする。このゲームはオーストラリアの13番の選手がニュージーランドのパスをインターセプトして、一気にトライを決めてから完全にオーストラリアが優勢になった。

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Tallis家へ

sheep.JPG
今週末はレスター近くのTallis家にお世話になってきました。もともと、今回の留学のスポンサーであるロータリー財団が九月末に開催したイヴェントの時に二泊三日でショート・ステイさせてもらったのが縁です。その時、ここのおじさんJohnと歴史関係の話で盛り上がって意気投合しました。奥さんのDawnはロータリアンで花のアレンジ・スタジオを経営しています。

 彼らの住環境はすばらしいの一言です。簡単に表現すると田舎なのですが、大規模な農家の敷地を見下ろす場所に家があります。たくさんの羊が草を食んでいるのが見下ろせます。近所には細い運河が走っています。Charlieという黒いい大きな老犬を飼っていて、Johnは一日に二回ずつ、散歩させます。僕は、彼らの家にいる間はいつも一緒に散歩に行きます。その散歩がかなり楽しい。だいたいいつも一時間くらい歩くのだけれど、コースがいくつもあります。湖べりを歩くコース、運河沿いを歩くコース、大きな農場や牧場を横切るコース、古い街並みを歩くコースなどなど。

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Postmodernity

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ポストモダンとは何なのか。基本的な概念やバックグランドは理解しているつもりだが、おさらいしてみる。リオタールの『ポストモダンの条件』は基本的文献の一つ。それ以外にもいろいろと議論されているし、その定義自体もいろいろと問題を常にはらんでいる。

近代を支えてきた大きな物語(grand explanations)が崩壊した後の文化・社会・政治的な傾向とでも言えばいいのか。大きな物語とは、理性主義・西洋中心主義・男性中心主義(家父長制)、進歩主義による科学技術に対する盲目的な信頼などである。他にももちろんたくさんある。

理性・科学・西洋、他にもマルクス主義や、さまざまな政治的・社会的権威がさまざまな形で脱中心化され揺らいでいる、そこから滲み出てきた一つの流れという印象を僕は個人的には持っている。

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Search Inside the Book

米アマゾン、書籍の全頁検索サービス「Search Inside the Book」を開始

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 オンライン小売大手の米Amazon.comは23日(米国時間)、同社のオンライン店舗で販売する数千冊の書籍について、全ページを検索できる新サービス、「Search Inside the Book」を発表した。

CNET Japanより

 買う前にある程度、自分が探している内容を確認できればすごく便利ですね。確かに、海外からの洋書購入で、特にブックカバーの画像や目次が見られないものは購入するのをためらうときがあります。 Read more …

The Harlem Renaissance

lhughes.jpg
ハーレム・ルネッサンス、よく耳にする言葉だが、具体的に把握していなかったので調べてみた。大まかなところとしては、20世紀前半に文学・芸術・音楽・ダンスなどのアフリカン・アメリカンの文化が一気に開花したことを指して言うらしい。当時は"The New Negro Movement"とも呼ばれたが、後にthe Harlem Renaissanceが一般的な呼称として落ち着いた。

写真は当時を代表する人物の一人として知られる作家・詩人のラングストン・ヒューズ(Langston Hughes)。

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英語の無料ウェブログサービス

CIMG0045.JPG

バーミンガムの知り合いでウェブログをやってみたいという人間が結構いるので、フリーのウェブログサービスを探してみました。もちろん、サービスが英語で提供されているものですが。

日本人でも、日本語の広告だと意味がダイレクトに伝わってきて、ちょっといやだな、と感じている人はこちらを試してみるのも面白いかもしれません。広告が入らないものもあるみたいです。別に英語がほとんどできなくてもIDとパスワードだけ登録するくらいなので敷居は全然高くないと思います。

MindSay.....広告なし。ページの表示速度もかなり速い印象を受けました。

Blog Drive ..... 実際に登録して使ってみました。日本語でも文字化けしないで使えます。広告も地味で悪くありません、

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荷物が届いた

package.JPG
荷物が届きました。

渡英後、おそらく必要になるだろうというものを二箱分詰めて、うちの奥さんに送ってもらうようお願いしました。彼女は僕を見送ってすぐに逆方面のアメリカに一週間ほど(ニューヨークとロサンゼルス)旅行に出ていたので帰国後早い時期にSAL便にて送ってくれました。

 それが九月下旬で、一箱目がとどいたのが10月の中旬。だいたい二週間なので妥当な時期についたと思います。ただ、もう一方の箱がなかなか届かなかった。ちょっとおかしいと思ったので、日本側とイギリス側、両方から確認しようとしてみたけれど、結局わからずじまいでした。主に、こちらで授業やペーパーワークの時に必要だと思われる本を入れておいたので、早く届いて欲しいほうが着かないのでやきもきしていました。突然、今日届きました。まったく同じ日に送り出された荷物が、3週間もの時間差で届いたのは何が理由だったのだろう、と疑問に思いつつも一安心。

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バ音楽院、授業をネット公開

米バークリー音楽院、音楽レッスンの動画やMP3、PDFをネットで公開 berklee_shares_homepage.jpg


世界的に有名な音楽大学バークリー音楽院は10日、音楽レッスンをインターネットで無償公開し、自由に配布できるようにする新しいプログラム「Berklee Shares」を開始した。


(INTERNET Watch より)

バークリー音楽院といえば、音楽家エリートの養成校として有名である。

僕の好きなジャズ・ミュージシャンのMILES DAVISもここの卒業生である。ニューヨークまで旅行したさいに、この学校のキャンパスのまわりをうろちょろした記憶がある。

外部の者にはアクセス不可能と思われた授業内容や内側の雰囲気がのぞけるのは嬉しい。とりあえずジャズ史系の授業を探してみたい。


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